日別アーカイブ: 2019年6月17日

一般質問、保育所の待機児童解消や男性の育休取得推進を求めて質問しました


6月17日、今任期最後の一般質問に立ちました。
保育所の待機児童と保育の質の向上、そして男性の育児休業取得の推進を求めて一問一答方式で質問しました。
傍聴して頂いた市民の方から「市の保育行政の問題点がよく分かった」「一問一答方式はわかりやすくて良かった」などの感想をいただきました。
この間うかがってきた子育て世代の声をしっかり届けることができました。
引き続き子育て当事者としても頑張ります!

質問は以下です。

日本共産党仙台市議団の庄司あかりです。保育環境の充実と男性の育児休業取得推進について一問一答方式で一般質問いたします。
4月1日現在の本市の保育施設等の利用待機児童数が発表されました。昨年度比17人減の121人とのことですが、これは国の定義の待機児童数です。国定義の待機児童数は、利用申し込みをしたけれど待機通知が送られた人数から、特定の保育施設等を希望している場合や企業主導型保育事業を利用している場合、幼稚園の預かり保育を利用している場合など6つの場合の人数を除いて算定されます。この待機児童数から除かれた人達は隠れ待機児童と呼ばれ、より実態に近い数として注目されています。まず、本市の隠れ待機児童の内訳についてお示しください。

保育基盤の整備と合わせ、保育の質の充実をはかることが求められています。
国が「子育て安心プラン」で地域枠を認可保育所に準じる受け皿として位置付けている企業主導型保育施設が市内でも続々と設置されています。企業主導型保育事業は、審査が認可保育所に比べ格段に緩く、しかも認可保育所並みの整備補助金が出るということで急速に広がりました。しかし、全国的には保育士のいっせい退職や突然の閉園などのトラブルが相次ぎ、保育の質が問題になっています。また、乱立の結果として定員割れが顕在化していることも報道されています。本市の企業主導型の保育の質はどのように指導・監査されているのかうかがいます。また、定員充足率はどのくらいなのでしょうか。合わせてお答えください。

10月からの幼保無償化への対応が進められています。現在、保育料は所得の高い人ほど高く設定されています。無償化の財源を逆進性の強い消費税に求めると、逆に低所得者が重く負担し高所得者が恩恵をうけるという不公平感が生まれてしまいます。幼保無償化は重要ですが、その財源は大企業や富裕層への適切な課税という累進課税の強化でまかなうべきです。
財源以外にも、国が進める幼児教育無償化の問題点のひとつとして公立保育所の無償化は自治体が10/10の負担になっている点があります。自治体負担が4分の1の私立保育所と比べると、公立保育所は自治体負担が非常に大きく見えます。しかし実際は、今年度の幼保無償化の予算は全額国の交付金で対応されます。さらに来年度からは、無償化に関わる地方負担は交付税措置されることになっており、理論上、地方負担は無いということになります。
国はこれまで公立保育所の運営費や施設整備費の国庫補助を廃止し一般財源化してきました。昨年の決算等審査特別委員会で花木則彰議員が、公立保育所の建て替えや運営費について地方交付税として国費が投入されていることを明らかにして「全額が市の負担」だとしてきた市の説明の誤りを指摘しました。無償化においても、公立保育所は全額自治体負担であるという印象操作が行われてはならないと考えます。幼保無償化においては、公立保育所を含め地方負担分が交付税措置されるということでよろしいでしょうか、確認いたします。

男性の育児休業取得の推進についてうかがいます。
出産後の女性の体は大きなダメージを受けています。妊娠中の体から妊娠前の体へ戻っていく時期は産褥期といわれ出産後6~8週とされています。産褥期には、大きくなった子宮が1ヶ月近くかけて元に戻る子宮復古、それに伴いおこる後陣痛、また悪露という血液や子宮からの分泌物が排出されます。ホルモンバランスの乱れによりイライラしたり、涙もろくなったりと精神的にも不安定な状態になります。産後の女性の身体の変化と望ましい過ごし方について、周産期医療の拠点病院である市立病院にうかがいます。

女性も男性も子育てに積極的に参加できるよう保障するのが育児休業制度です。しかし、厚労省によると2017年の日本の男性の育休取得率はわずか5.14%にとどまっています。一方、連合の調査では20代の子どものいない男性の8割近くが「取得したい」との意向を持っていることが明らかになっています。
男性も育休を取得できるようにするには、育休制度の周知、代替要員の配置や育休取得による不利益の禁止など職場理解を促進していくこと、中小企業への助成拡充などが必要です。
企業では独自の努力も広がっており、先日は三菱東京UFJ銀行が2歳未満の子どもがいる男性社員に育休取得を義務化したことが報道されています。また自民党の国会議員による男性の育休義務化の議連が立ち上がるなど、官民ともに動きは活発です。
翻って、仙台市の職員の皆さんの取得状況はどうなっているでしょうか。市長部局の育児休業取得率について、男性、女性それぞれお示しください。また、男性職員の育休取得の推進へどのような取り組みを行なっているのかうかがいます。一括での質問は以上とし、以降は一問一答によって質問してまいります。

一問一答部分

  1. 待機児童数から除かれる場合の内訳についてお示しいただきました。

    305人と最も多いのが「他に入所可能な保育施設等の情報提供を行ったにも関わらず、特定の保育施設を希望している場合」になっています。特定の保育施設を希望している場合というのはどのようなケースでカウントするのでしょうか、ご説明ください。

  2. 2次調整で空きのある保育施設を追加しなかった方たちが、1次でどのくらい申し込みされたのか確認したところ、最大で20ヶ所の申し込みをされていました。そういう方を「特定の保育施設を希望している」とは言えないと思いますがいかがでしょうか。

  3. 保護者だって、10ヶ所も20ヶ所も希望を書いたのに、まさか「特定の保育施設を希望している」ということにされて、我が子が待機児童数から外されているなんて思いもよらないと思います。「特定の保育施設を希望している場合」は昨年に比べて16人増えています。国定義の待機児童数で減ったとされる17人と近似しています。この部分の調整次第で待機児童数はどうとでもなるのではないでしょうか。

  4. きょうだいが入所している保育所に入りたいと希望している場合も特定の保育施設を希望しているという扱いになるとうかがいました。これまでもきょうだいで同じ保育所に入ることが出来ない問題が議会でも取り上げられています。きょうだいで別々の保育所に通っているのは467世帯とのことですが、多いのは3歳未満児と3歳以上児のきょうだいで、待機児童の多くが3歳未満児であるということと関連していることが分かります。未満児対策として付け焼き刃で小規模保育所を増やしても、きょうだいが別々の保育所に通わなくてはならないケースは増えてしまうのではないでしょうか。全年齢型の認可保育所をさらに増やすことが解決の道だと思いますが、いかがでしょうか。

  5. 保護者の願いにまっすぐ応えるためにも待機児童の実態を的確にとらえることが重要です。しかし、これまで述べてきたように国定義の待機児童数は待機児童を実態よりも少なく見せるものになっています。隠れ待機児童も含めて把握できるのが、待機通知が届いた人の数である入所保留児童数です。今年度当初、国定義の待機児童数は17人減少しているのに対し、入所保留児童数は665人で昨年度に比べ34人も増加しています。なぜでしょうか。

  6. 企業主導型は国の規制緩和で進められたもので、認可外保育施設です。認可保育所に入ることができないから認可外保育施設を利用せざるをえなくなっているのですから、認可保育所を増やして入所保留児童数を減らしていく基盤整備こそ必要です。しかし、国は企業主導型も保育基盤の整備数に入れて良いとしてしまったため、仙台市でも今年度当初の整備量のうち554人分が企業主導型です。

    企業主導型の指導・監査を行う児童育成協会による2017年度の立入調査結果では、企業主導型の76%で職員配置や保育内容などに不備が指摘されています。指導項目が4項目以上という仙台市内の保育施設もあり「必要な保育従事者数を配置すること」「乳児室と保育室を明確に区分すること」「アレルギー対応マニュアルを適切に整備すること」など、職員配置、施設整備など最低限の基準に関わる指摘がされていることは深刻です。このような調査結果に対し、市はどのように対応されているのかうかがいます。

  7. 児童福祉法24条は市町村に保育の実施義務を謳っていますが、企業主導型は自治体に課せられた保育の実施義務に関与しない施設であることを内閣府も国会答弁で認めています。市の認識も同じでしょうか。

  8. 市が保育の実施義務に責任を持てない施設を、保育施設の整備数に含めるべきではありません。

    企業主導型の保育士配置基準は保育従事者の2分の1が保育士であれば良いというものです。それなのに、認可保育所並みの整備費、小規模保育所並みの運営費が助成されます。当然、企業主導型が増えていくわけです。実際、市の保育所等整備状況を見ると、昨年4月に比べ今年4月は認可保育所が4か所減り、定員も568人減って定員伸び率は96.7%です。一方、企業主導型は23か所増えて、定員も246人増え定員伸び率は179.9%です。保育所整備において、認可保育所が増えずに、認可外である企業主導型頼みになっているのは問題です。認可保育所を増やすことを待機児童解消の要として施設整備を進めるべきです。いかがでしょうか、市長にうかがいます。

  9. いま求められているのは認可保育所を増やすことであり、それは公立も民間も力を合わせて取り組むべきです。そうした時に市が公立保育所廃止民営化を進めるのはもうやめるべきです。

    若林どろんこ保育園やパリス将監西保育園の事例についてこれまでも繰り返し取り上げてきました。パリス将監西保育園は4月にネットニュースで保育士の大量退職が報道されました。記事によると「2018年4月に民営化されてから、職員20人ほどのうち保育士7~8人を含めて約10人が2019年3月までに順次退職していることが分かった」というものです。保育士不足で0歳児、1歳児の受け入れ枠が減ったり、一時保育も受けられなくなったりして、定員90名に対して70名しか入っていないという状況です。また、将監西保育所は民営化にあたり、応募要件として園長に保育士資格を求めていたにも関わらず、保育士資格のない人を園長にしたいと申し出があり、市が了承したという経緯がありました。市は「主任保育士が有資格者で経験年数も長いので問題ない」と説明してきました。しかし、今回の退職者の中には園長と主任保育士も含まれています。わざわざ園長資格の要件緩和までしたのはなんだったのでしょうか。民営化した市の責任も問われていると思いますがいかがでしょうか。

  10. 原則として民営化したあとの半年間だけ市と事業者、保護者の三者協議が行われ、保護者アンケートをとって市の関わりは終わりになってしまいます。その後は数ある民間保育所のひとつとしてしか扱われません。

    広島市では公立保育所が88か所ありますが、公立保育所の廃止民営化計画はつくったものの凍結している状態です。広島市では以前に公立保育所を廃止民営化しようとした際、民営化を受ける社会福祉法人の不正経理問題があったことにより信頼が失墜したからとのことです。仙台市でも、民営化した保育所でこれほどの問題が起きているのですから、検証を行い公立保育所の廃止民営化はいったん凍結すべきです。いかがでしょうか。

  11. 公立保育所減らしはこれまでの公的保育制度を後退させるもの。公的保育としての施設整備、そして質の充実をはかることが求められています。保育の質にかかわって仙台市の認可保育所の保育士配置基準についてご説明ください。

  12. 全国保育協議会が2016年に行った調査では、認可保育所の平均保育士配置数は国基準の1.9倍になっていることが分かりました。横浜市は民間保育所に対し1歳児4対1、2歳児5対1、3歳児15対1、4・5歳児24対1で独自の加配を行っています。仙台市でも保育士配置への独自の加配を行うべきですがいかがでしょうか。

  13. 市の障害児等保育加配を活用している保育施設が増え昨年度で114施設にのぼっています。重症心身障害児や医療的ケア児の受け入れ拡大が期待されるところですが、現在、認可保育所では重心は受け入れていません。医療的ケアは4月時点で、公立保育所で2人、民間保育所で1人の受け入れにとどまっています。

    千葉市では重度障害の場合に、堺市では重症心身障害児や医療的ケア児に1:1の保育士加配を行っています。こうした取り組みに学び障害児等保育の充実をはかるべきです。いかがでしょうか。

  14. 子ども・子育てに関するアンケート調査では育休についての回答もありました。父親の育休は「取得していない」が91.7%「取得した」は3.3%、取得していない理由について「仕事が忙しかった」に次いで「職場に育休をとりにくい雰囲気があった」となっています。このアンケート結果を市長はどう受け止めていますか。

  15. 市職員の体験レポートをつくるなど、啓発を始めてから男性職員の育休取得率も増えてきているとのことです。私は2年前に出産しましたが、夫は当初育休を取るつもりはありませんでした。そこで、市の職員さんの体験談を夫に見せたところ、必要性を認識し、1ヶ月ですが育休を取りました。良いレポートをつくって頂いて感謝しています。

    すでに育休を取得したロールモデルがいることで、イメージがしやすく不安が払拭されるという効果があります。こうした取り組みに確信を持って、市のトップが発信していくことも重要です。

    NPO法人ファザーリング・ジャパンは「イクボス」の発信力が男性の育休を推進するとしています。イクボスとは「職場で働く部下のワークライフバランスを考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、自らも仕事と私生活を楽しむことができる経営者・管理者」のことだそうです。ぜひ、郡市長もイクボス宣言をして、仙台で働くパパママを応援していただきたい。そのためにも市役所の中での男性の育休取得をさらに推進すべきです。2018年度でいうと政令市では千葉市についで2位です。政令市ナンバーワンを目指すべきですがいかがでしょうか。最後に郡市長にうかがって私の質問を終わります。